現在は全国各地で講習会などのコーチ活動を行なっています。
この記事ではチキータについてわかりやすく徹底解説しますね!
今もなお進化を続けている技術チキータ。
現代の高速卓球には欠かせない技術の1つです。
この記事では、そんなチキータについて徹底解説していきます。
- チキータとは?
- チキータの打ち方をSTEP別で解説
- チキータ習得のおすすめ練習法
- チキータのメリット
- チキータのデメリット
- チキータの種類
- チキータのコツ
- チキータにおすすめのラバー
- トップ選手のチキータと打ち方を徹底解説
チキータとは?

チキータとは「手首を使いボールの横を捉え、横回転で返球するバックフリック」です。
現代の高速卓球の原点とも言える技術でしょう。
チキータが登場するまでは、台上から強く攻めることが難しかったですが、今では台上からどんどん先手を取っていくプレーが流行っています。
台上の強さのおかげでペンホルダーが勝てる時代が続いていましたが、その台上の強さもシェークハンドのチキータに奪われてしまいます。
チキータを一番初めに使った選手はチェコのコルベル選手。
打球したボールがチキータバナナのように曲がることから「チキータ」と名付けられました。
【STEP別】チキータの打ち方・やり方を徹底解説

【チキータの打ち方1】
打球地点に右足を運ぶ
チキータは台上で行います。
そのため、体が台の中に入っていなければいけません。
台の中に体を入れるためには、右足をボールのバウンド地点まで運びます。(左利きなら左足)
【チキータの打ち方2】
手首を内側に曲げてバックスイングを取る
台の中に体を入れるのと同時に、手首を内側に入れバックスイングを取ります。
バックスイングは、肘をあげ脇の下にラケットが来るようにします。
ここで肘が上がっていないと、ボールに回転を加えることが難しいです。
気をつけましょう。
【チキータの打ち方3】
ボールの横を捉え飛ばす方向にラケットを振る
スイングはボールの横を捉えます。
その際、飛ばす方向にラケットを振ることを意識してください。
チキータができない選手ほど、余計な力を加えラケットを真っ直ぐに降らないことが多いです。
▼動画でもわかりやすく解説しています
チキータを習得するためにおすすめの練習法

【初級編】ストップに対してチキータ
多球練習で、バック前にストップを出してもらいます。
それに対してチキータをする練習です。
いきなりサーブに対してチキータをするのはタイミングを掴むのが難しいです。
そんなときにうってつけの練習です。
大事なことは台の中にしっかりと体を入れること。
短く来るとわかっているので、躊躇せず踏み込みましょう。
【中級編】ナックルサーブに対してチキータ
ストップに対してのチキータに慣れてきたら、サーブに対してチキータしてみましょう。
いきなり回転のかかったサーブをチキータすることは難しいので、ナックルサーブに対してチキータします。
ショートサーブを出してもらいますが、時々サーブが長くなってしまうこともあるはず。
そんなときは無理せずつなぎましょう。
チキータの体勢をとっていても、打てないと判断したボールはしっかりとつなぎましょう。
【上級編】様々な回転のサーブに対してチキータ
ナックルサーブに対してチキータをすることに慣れてきたら、色々な回転のサーブに対して練習しましょう。
下回転や横回転、逆横回転のサーブに対してチキータの練習をすることによって、様々なサーブに対応できるようになります。
また、慣れてきたら時々ロングサーブも混ぜてもらいましょう。
試合ではショートサーブが来るとは限りません。
練習で様々な場面に対応できるチキータをできるよう心がけましょう。
チキータのメリット5つ

【チキータのメリット1】
台上から先手が取れる
チキータは台上で行う技術。
台上から強烈なボールを送ることができるのがチキータの特徴の1つです。
ラリーは先手を取ることができればその後の展開を有利に運ぶことができます。
その先手を取るための手段としてチキータがあります。
【チキータのメリット2】
回転で相手のミスを誘える
チキータはフリックと違い回転をかける技術です。
その回転で相手を翻弄することができます。
横回転が多いチキータをすることで相手のラケット角度を狂わせたり、上回転が多いチキータでオーバーミスを誘う。
チキータ1つでも相手にたくさんの種類のミスをさせることができます。
【チキータのメリット3】
わからないサーブの回転を無効化できる
ボールの横を捉えてチキータをすることで、サーブの回転を無効化することができます。
実はトップ選手でも相手のサーブの回転が完璧にわかってレシーブできることは少ないです。
ストップやツッツキだとラケット角度が少し狂うだけでチャンスボールになってしまいますが、チキータは回転をかけられるのでいきなり打ち込まれることは少ない。
サーブがわからないからチキータを使うというのも選択肢の1つです。
【チキータのメリット4】
ダブルスでレシーブから先手が取れる
ダブルスではサーブのコースが限定されているので、よりチキータを有効的に使うことができます。
コースが決められていて最初から台の中に体を入れておくことが出来るので、少しでも甘くきたサーブに対しては強烈なチキータを打つことが可能です。
対戦相手には大きなプレッシャーになるでしょう。
【チキータのメリット5】
相手にプレッシャーをかけ、選択肢を狭めることができる
レシーブや台上から強力なチキータを送ることができれば、対戦相手にかなりのプレッシャーをかけることができます。
そうなると相手のプレーの選択肢を狭めることが可能です。
強力なチキータを見せた後はロングサーブが来る可能性が高いのでそれを狙って打つなど、チキータを見せた後にどんどん次の点数を取っていくことが可能です。
チキータのデメリット3つ

【チキータのデメリット1】
待たれると強く打たれる
ストップなどの台上技術との違いは、長く返すことによって相手に強く打たれる場合があるということ。
試合の序盤では相手がチキータに対してうまく対応できなくても、慣れられることで相手が狙って撃ってくるようになります。
なので、チキータの連発は危険と言えるでしょう。
【チキータのデメリット2】
ラリー戦になりやすい
チキータをするということは、良くも悪くもラリー戦になりやすいです。
ラリーが得意な選手なら大丈夫ですが、サーブ3球目で積極的に仕掛けていく選手には苦手な展開になることが多いです。
自分のプレースタイルに合った戦い方を意識しましょう。
【チキータのデメリット3】
ロングサーブも混ぜられるとリスクが高まる
チキータは台の中に体を入れるため、ロングサーブに対する返球が甘くなります。
また、ロングサーブを意識しすぎると台の中に体を入れるのが遅くなり、今度はチキータをミスしてしまう。
チキータをするには、相手のサーブに対する予測能力を高めることが必要です。
チキータの種類

(更新予定)
チキータのコツ4選

【チキータのコツ1】
姿勢を低く保つ
台上技術は目線とボールが近いほど安定します。
これはチキータでも同じです。
ボールを上から見下ろすように打つのではなく、ボールと同じ目線に打つことを心がけましょう。
また、打球と同時にのけぞりながら打ってしまう選手も多いです。
合わせて注意しましょう。
【チキータのコツ2】
手首をしっかりと入れる
ボールに回転がかからない選手は、手首をしっかりと内側に入れられているか確認してみましょう。
手首を十分にためていないと、打球に回転を加えずらいです。
手首は内側に入れれば入れるほど回転量がアップします。
【チキータのコツ3】
手首と腕を同時に使う
手首を十分にためても、手首だけで打球しては質の高いボールは打てません。
手首と同時に腕を振ることを意識しましょう。
手首と腕の2つの力をボールに加えることができれば、より回転のかかった重いボールを打つことができます。
【チキータのコツ4】
打球後に戻る
チキータを台上で打つときに、次の打球を気にして戻りながら打ってしまう選手が多いです。
あくまで戻るのはチキータを打った後です。
「打つ動作」と「動く動作」
この2つにメリハリをつけることが大事です。
チキータがしやすいラバーの特徴

チキータは「ラバーのグリップ力」がとても大切です。
弾みが強すぎるラバーやグリップ力が弱いラバーでは、チキータをしようと思ってもなかなか上達することは難しいです。
下記に記載した3つのラバーは、チキータをするのにオススメのラバーです。
【初級者におすすめ】フライアット スピン
フライアットシリーズは打球感に優れたラバーです。
打球音が良く、ラバーにクセがありません。
そんなシリーズで特にグリップ力を重視したラバーが「フライアット スピン」
グリップ力が大切なチキータにはぴったり。
ラバーも固すぎず、初級者のスイングスピードでもしっかりとボールが弧を描いて飛んでくれます。
【中級者におすすめ】ファクティブ
このラバーのコンセプトは
「ファスタークG1のグリップ力を継承しつつ、中級者が自信を持って使えるラバー」です。
グッとボールをつかむ感覚に優れています。
チキータをするときには、この「グッと」ボールを掴む感覚が非常に大切です。
その感覚を磨くのに最適なラバーと言えるでしょう。
中級者でも扱いやすい適度な弾みです。
【上級者におすすめ!】ファスタークG1
言わずと知れた王道ラバー「ファスタークG1」
森薗政崇選手が使用しています。
森薗選手といえば、とにかく鋭いチキータ。
そのチキータを生み出しているラバーがファスタークG1です。
これだけで十分な説得力があるでしょう。
ちなみに自分も3年ほどファスタークG1をバック面に愛用しています。
グリップ力にとにかく優れ、安心して振り切ることができます。
【厳選】トップ選手のチキータのやり方を徹底解説

4人のトップ選手のチキータを紹介しています。
【トップ選手のチキータ1】
森薗政崇選手
- ボールの真上をこする
- 薄くこするイメージ
- ボールの近くに体を入れる
先ほどご紹介した森薗選手です。
森薗選手の特徴は、ボールの真上をこすってもネットにかけないスイングスピードの速さ。
通常は安定させるためにボールの横を捉えますが、よりボールにスピードを出すために真上を捉えています。
スイングスピードに自信のある選手はチャレンジしてみましょう。
【トップ選手のチキータ2】
コルベル選手
- 肘をあげ手首をかなり内側に入れる
- ボールの斜め上をとらえる
- スイングはコンパクトかつ瞬間的に行う
チキータの生みの親 コルベル選手です。
コルベル選手は手首がすごく柔らかいです。
そのため、手首をかなり内側に入れて力を溜めることができています。
手首がかなり曲がる分、スイングは小さめ。手首の柔らかい選手はぜひチャレンジしてみましょう。
【トップ選手のチキータ3】
樊振東選手
- 肘を肩とほぼ同じ高さに来るまであげる
- 左手も前に出し、体のバランスをとる
- ボールの斜め横を上方向にスイングする
中国のエース候補 樊振東選手です。
ラリー中の豪快な両ハンドと違い、台上のスイングはコンパクトな印象です。
ですが、ボールの質は回転・スピード共にトップクラス。
完成形のようなチキータです。
【トップ選手のチキータ4】
丹羽孝希選手
- 肘を上げるよりも前に突き出すイメージ
- ラケットヘッドが自分側に向くようバックスイングを取る
- 素早く前方向に振り抜く
日本の天才プレイヤー 丹羽孝希選手です。
丹羽選手のプレーは前陣速攻。
次のプレーにつなげるためにチキータのスイングは小さめです。
丹羽選手のチキータのポイントは、肘を前に突き出している点。
肘を前に突き出すことで前方向へのスイングスピードを上げることができます。