レシーブ

【戦型別】卓球のレシーブの構えの基本を全日本経験者が徹底解説

池田亘通
池田亘通
こんにちは!全日本選手権に4度出場し、全日本ラージで2度優勝している池田亘通(いけだわたる)と申します!
現在は全国各地で講習会などのコーチ活動を行なっています。

この記事ではレシーブの構えについてわかりやすく徹底解説しますね!

卓球におけるレシーブの構えはレシーブの上手さに直結してきます。

ですが構えについて意識している選手は思いのほか少ないです。

この記事ではそんなレシーブの構えについて解説していきます。

スポンサーリンク

【30秒で解決】レシーブの構えについて徹底解説

卓球はサーブが2本交代なので必ずレシーブをするにも関わらず、構えについて教えてくれる指導者は少ないです。

教えてくれたとしても「なんとなくこう立て」くらいなイメージです。これでは初心者がどのようにレシーブの構えを行なって良いのかわかりません。

レシーブの構えを教えてくれないことが、レシーブを苦手とする選手が多い理由の1つと言えるでしょう。

ここではレシーブの構えの概要を解説します。

戦型によってある程度の理想形は存在する

教えてくれないとはいえ、戦型によって抑えるべき基本のポイントはあります。

フォア主体で攻めるならこの構え、カットマンならこの構えなど。その基本を押さえたら、あとは自分なりにアレンジしていきましょう。

各戦型の基本の構えは後ほど詳しく解説します!

サーブに対する対応力が大切

どの戦型の構えにもいえる特徴として、サーブに対する対応力が大切です。

全てのサーブを完璧にレシーブするように構えることは難しいですが、ある程度全体をカバーしておくことはとても大切。

弱点の多い選手は勝てません。

【戦型別】レシーブの構えの基本

【フォア主体の選手のレシーブの構え】
サイドラインをきるくらいバック寄りを意識する

フォア主体の選手は、レシーブの8割をフォアで処理できるようにバックのサイドライン寄りに立つことを意識しましょう。

サイドラインをきった位置に立ってしまっても構いません。

大切なのは、フォアで処理できるレシーブ範囲をなるべく広げること。

バックでレシーブすると、その分次もバックを使わなければいけない位置に立ってしまうことが多いです。

そうなると武器であるフォアハンドで戦えなくなってしまうので、積極的にフォアで打てる位置に構えることを意識しましょう。

片面ペンホルダーの選手もここに当てはまると考えましょう。

スポンサーリンク

【両ハンド主体の選手のレシーブの構え】
台の真ん中からややバック寄りを意識する

両ハンドで戦う場合は、極端にバック寄りに構えることのメリットは少ないです。

チキータからの両ハンド攻撃などで積極的に攻めていくためにも、台の真ん中からややバック寄りに立つことを意識しましょう。

大事なことはフォアとバックのどちらかに偏らないようにすること。

フォアハンドはバックハンドに比べて打つことができる範囲が広いです。
(バックハンドは体の中央で打たなければ安定しませんが、フォアハンドは体の横であればカバーできる範囲が広いです)

なので、ややバック寄りに構えます。

また、フォア前をチキータするなど極端にバックハンドを使用する選手は台の真ん中に構えてもいいでしょう。

【カットマンのレシーブの構え】
台から少し距離を取り台の真ん中を意識する

カットマンの選手はロングサーブを出されることが多いです。

そのため、台から少し距離を取る方が良いでしょう。

あまり台から距離を取り過ぎてしまってもショートサーブに間に合わなくなってしまうのでよくないですが、多少レシーブの入りが遅れてしまってもしっかりとツッツキできれば大丈夫です。

対カットマンの基本戦術としてはフォア前とバック深くにサーブを出して揺さぶることが挙げられます。

なので、どちらにも対応できるように基本的には台の真ん中に構えることを意識しましょう。

トップ選手のレシーブの構えを解説!

【トップ選手のレシーブの構え1】
丹羽孝希選手

  • センターラインからややバック寄りに構える
  • ラケットを持つ手と逆の足を前に出す
  • 脱力し、少し前傾姿勢で構える

前陣での両ハンドが特徴的な丹羽孝希選手です。

破天荒なプレートは裏腹に、構えは非常にオーソドックスですね。

基本に忠実だからこそ、そこから様々なプレーに対応できると言えます。

【トップ選手のレシーブの構え2】
柳承敏選手

  • 台のエンドラインを左右の足ともにかなり切った位置に構える
  • 左足をかなり出し、斜めに構える
  • 通常よりも深く前傾姿勢で構える

フォア主体で戦うペンドライブ型のお手本 柳承敏選手です。

動画を見ていただけるとわかりますが、エンドラインをかなり切った位置に構えています。

これはレシーブのほとんどをフォアで返すことを想定しているからです。

通常よりも深く前傾で構えたり左足をかなり前に出していることにより力を溜めることができるので、急にフォアにロングサーブが来ても対応できます。

【トップ選手のレシーブの構え3】
馬龍選手

  • 右足がエンドラインに来る位置に構える
  • 前傾は台と平行になるくらい深く構え
  • ラケットは台よりも少し低い位置に配置しておく

現世界チャンピオン 馬龍選手です。

馬龍選手は豪快な両ハンドに目がいきがちですが、意外にもレシーブはフォアでのストップレシーブが多いです。

そのためエンドラインを片足だけ切った位置に構えています。

しかし、チキータなどバックでのレシーブを行うこともあるため、右足がエンドラインを切る位置に来ることはありません。

フォアメインでのレシーブながらもバックでのレシーブを可能にした構えのお手本と言えるでしょう。

スポンサーリンク